六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】



午後になって……。


今日は留衣さんが不動産の仕事でいないから、

あたし達は各自で特訓をする事になった。


清良と道場に行くと、空が少し曇ってきたのが見えた。


「やだな……」


夢の中も、曇り空だった。


また正夢になってしまったらどうしよう。


いや、大丈夫。大丈夫……。


「……で、いつまでくっついてんの?」


知らずに腕に巻き付いていたあたしを、

清良は“暑い”と言って離そうとした。


「くっつくのは良いけど、クーラーが効いてるところにしてよ」


「だってぇ……」


「はい、邪魔邪魔。

あたしなら大丈夫だから、瑛にアキちゃんの訓練つけてもらいな」


「もう、そんなあからさまに気をつかわないでよ~、

普通にしてよ~」


すると突然清良は片手で刀を抜いた。


「きゃっ、切れるじゃん、危ないなぁ」


「甘えるな!

あたしといれば太一よけになると思ってるんでしょ!」