「ん……」
痛む目を、まばたきしながらうっすら開けると。
窓から、明るい光が射し込んでいるのが見えた。
ひんやりと冷たいアキちゃんが、
胸にいるのを感じて、大きく目を開けると……。
「!?」
ななな、何で!?
何故か瑛さんが、あたしと向き合うようにして寝ていた。
「……」
起きないなぁ。
気持ち良さそうに寝てる……。
そっか、あたしあのまま……。
だんだんと記憶が戻ってくる。
怖い夢を見たあたしを、瑛さんはなだめてくれたんだ。
視線だけを動かすと、
天井もベッドも自分の部屋のものである事に気づく。
それにしても、綺麗な顔……。
まつげなんか、あたしより長いかも。
肌もあたしより白くて……。
気づけばあたしの目は、いつも奪われてる。
……いつも…いつも……。
初めて会った、あの日から。



