六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】



「もー、ホント難儀なお人だねえ、キミのパパは」


「にゃー」


あたしもアキちゃんを連れて、部屋に戻った。


今年は猛暑で、毎晩寝苦しい。


「アキちゃん、朝までひんやりして~」


「にゃあ」


念じると、アキちゃんは死んだように冷たくなる。


気持ち的には微妙だったけど、

これでよく眠れることを知ってからは、毎晩頼るようになってしまった。


「おやすみ……」


アキちゃんを抱いて、いつものように眠りについた。