「いただきます」
そうめんを茹でただけの昼食を三人ですするのは、とても変な感じだ。
だけどオーリィだけは、意外に上手に箸を使ってホクホクしていた。
「そうめん、初めてや~♪」
ですって。
食べ終わると、早速瑛さんが口を開いた。
「で、何の用だ。
まさか散歩に来たわけじゃあるまい」
「もーまりあ、カレシの教育どーなってんの?」
「オーリィ、カレシじゃなくて、瑛って名前で呼んで」
“カレシ”ではどうにも落ち着かないので、そうお願いした。
「んじゃ瑛、キミにお土産を持ってきたんや」
「は?」
「あのメガネのオッサンの情報や。
知りたいやろ?」
瑛さんの目の色が変わる。
オーリィもいつもの笑顔じゃなかった。
伊奈孝太郎の調査については、留衣さんでさえ苦心してるのに。
「ふふん、瑛、めっちゃ驚くで~」
オーリィはもったいつけて言った。



