理由は清良とほぼ一緒だった。


「じゃあその間、瑛さんと二人きりって事!?」


そう言うと、太一と清良は眉をひそめた。


「そうね。不本意だけど」


「だけど、さっき話したら、

留衣さんの式神を何体か送ってくれるって言ってたから」


「えぇ?!瑛さん、承知したの!?」


大きな声を出してしまうと、ポニーテールにした髪を後ろからグイと引っ張られた。


「承知するしかないだろう」


「瑛さん!」


「先に行くぞ」


髪の先をつんつんと引っ張られ、犬のように外に連れて行かれた。


驚いていると、瑛さんが先に口を開く。


「黙って行かせてやれ」


「はいっ?」


「二人とも、自分の力の無さを思い知ったんだ。

良い機会だ」


また、意地悪な言い方する……!


「じゃあ、あたしが念じます。

二人がパワーアップしますようにって」


頬を膨らませると、瑛さんがため息をついた。