あたしも他の二人も、制服のところどころが切れた。
木の葉は止んだけど、体のどこかがちくちくと痛む。
「くそ!」
「術者を倒した方が早い。
お前達、まりあを守れるか?」
「当たり前よ!」
「よし」
瑛さんが、木の葉が一面に広がる地面を一歩前に出た。
太一と清良があたしを挟む。
「この前は貴方達の力を見くびって失敗しましたからね……
特に、岡崎一族の貴方。
あの時貴方の力で、少なからずダメージを受けましたよ。
それで、こんなに時間がかかってしまった。
お礼をしなくてはなりませんね」
伊奈のメガネが不吉に光る。
瑛さんは、苦無を構えた。
「礼など、無用だ!」
それが開戦の合図になった。
瑛さんと伊奈の一騎討ち。
その間にも、式神にされてしまった木々は、
あたし達を攻撃しはじめた。