六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】



「姉ちゃん!!」


目を覚ますと、皆があたしをのぞきこんでいた。


どうやらうなされたあたしを見て、清良が呼んでくれたらしい。


「まりあ、大丈夫?」


「……はぁ、はぁっ……」


心臓が激しく脈打ち、なかなか息が整わない。


苦しくて、涙がにじんでくる。


「おい、何を見た?」


瑛さんが乗りだし、声をかけてくる。


「……瑛さん……!皆……!」


たまらずに、清良に抱きついた。


体の震えが止まらない……。


何とか落ち着いて窓の外を見ると、

ちょうど太陽が登ってくるところだった。