学校を終えて家に帰ってから、部屋で着替えをする。
清良、何でいきなりあんな話をしたんだろう。
あたしが……瑛さんの事を好きだなんて。
…………。
ないない。
あんな冷たくて、わけのわからない人。
嫌いじゃないけどね。うん。
太一はますますあり得ない。
血が繋がってないとわかっても、弟にしか見えない。
って言うか、そんな事考えてる暇ないよ。
ため息が出てしまって、ベッドに腰かけようとした時だった。
「姉ちゃーん」
ドアの向こうから太一の声がした。
「な、なに?」
清良のせいで、少し警戒してしまう。
「清良さんが、にんにく無いから買って来いってー。
姉ちゃんも行くー?」
「あ、うん!」
返事をしてドアを開けると、太一はニコニコ笑っていた。



