「まりあ、僕とつきあわへん?」
すぐそばにあるオーリィの目は、もう笑っていない。
つきあうって……。
驚きで声が出ないあたしに、オーリィは言う。
「まりあのカレシは、まりあの事好きじゃないみたいや。
僕の方が、大事にしたるから」
「……!」
カレシ……。
カレシじゃ、ないよ。
瑛さんは、カレシじゃない。
だからあたしを好きじゃなくて、当然なんだよ。
ただ仕事だから、そばにいるだけなんだ。
「…………」
どうして。
目の前にいるのはオーリィなのに、
瑛さんの顔ばかりが浮かぶんだろう。
どうして。
涙で、視界がぼやけるんだろう。
どうして……。
混乱していると、オーリィが手を離した。
「あ……」
違った。手をつかまれて、離させられたんだ。
あとから来た、その人に。



