確かに、オーリィはいつも教室で女子に囲まれている。
「じゃあ日本に住んじゃう?」
「まりあが彼女になってくれるなら、良いよ」
「えっ?」
冗談に冗談で返されて、あたしだけが慌ててしまう。
「まりあみたいな綺麗な女の子、見たことあらへん」
「!!?」
オーリィは甘い声で囁くと、膝に置いていたあたしの手を取った。
思わず見上げると、青い目が私をじっと見つめている。
「や、やだ。日本ではこんな顔普通だよ。
瑛さんになんか、不幸な顔とか言われたし」
「なんやそれ。カレシのくせに、ひどいやっちゃな。
まりあ、ホンマに綺麗やのに」
「またまたぁ……。
でも、ありがとね~。
弟に自慢しちゃおう……」
見つめられて心臓が高鳴ってしまう。
きっと冗談なのだから、軽くかわそうと思ったのに。
「まりあ」
「!?」
自然に、肩を抱かれてしまった。



