「あ、ありがとう……。
使う機会がない事を祈るよ」
「そうね、十分気をつけて。
まぁ、まりあに何かするような男は、この清良様がボコボコにしてあげるから♪」
「……」
とっても可愛いはずの清良のウィンクは、何故か背中に鳥肌を立たせた。
もう、いつもあたしをからかって。
可愛いとか言って、まるきりぬいぐるみ扱いなんだから。
「せっかくだから、太一のくれた香水つけてみたら?」
「えー、学校だもん、やめとくよ。
そうだ!放課後、うちに遊びに来てよ」
「あ、良いね。そうするわ」
そんな話をしていたら、先生が教室にやってきた。
清良はまたあたしに笑いかけて、自分の席に戻っていった。



