ふと顔を上げて、怪訝に眉を顰める。 校舎に向かう並木の途中に立っていた小泉。 ちらっと後ろの沖野の事を思い出す。 アイツに会いに来たか? だが、それは邪推で、 小泉が近寄ってきたのは俺で・・・。 「おはよう、速水クン・・・昨日は、どうもアリガトウね?」 「・・・・・。」 コイツナニ考えてんだ。 校内で少なくとも噂にされてんのに、人前で態々こんなことを言う、とか。