日々繰り返される一期一会の中、未来へ繋がる奇跡の出会いがある。
 ロイドがブラーヌに出会えたように。
 結衣がロイドに出会えたように。

 結衣はクスリと笑って、ロイドの首に腕を回した。


「違うわ。刻むのは歴史よ。二人の、これからの未来に向けて」
「そうだな」


 ロイドは結衣を見つめて、優しく微笑んだ。
 そして、囁くように言う。


「ユイ、愛してる」
「私も。あなたを愛してる」


 二人は互いに微笑んで見つめ合い、まるで儀式のようにゆっくりと、再び唇を重ね合わせた。



(完)