午後になり、ロイドはそうそうに仕事を切り上げ、副局長の目を盗んでランシュと共に王宮へ向かった。
ユイの憧れるクリスマスのために、色々と下準備や調整が必要なのだ。
家でやるのは無理があったので、陛下にお願いして王宮で行う事にした。
陛下も殿下も、ロイドがやろうとしている事に興味を示し、快く了承してくださった。
夕方になりセッティングも終わり、日が沈んで薄暗くなり始めた頃、ロイドは王宮の屋根に設置したマシンを作動させた。
王宮の前庭を徐々に冷たい空気が満たし始める。
これならうまくいきそうだ。
ロイドはランシュと顔を見合わせて、頷き合った。



