ユイによく似た女の子でもいい。おそらく溺愛してしまうだろう。

 いっそ男と女の双子でもいいかもしれない。

 ケーキを食べ終わっても、まだ見ぬ我が子に想像を巡らせて、ロイドがニヤついているところへユイが帰ってきた。


「どうだった?」


 ロイドが問いかけると、ユイははにかんだような笑みを浮かべる。
 その表情に、もしかして本当に妊娠していたのかと、密かに期待してしまう。

 ユイは言いにくそうに、おずおずと告げた。


「……ごめん。違ってた」
「なんだ、やっぱり食あたりか」


 内心ガッカリしながらロイドが言うと、ユイは尚も言い淀む。


「うーん。それもちょっと……」
「いったい、なんなんだ」