ユイが足音も荒く、ベッドに歩み寄って来た。
 ロイドは寝たフリをしながら、布団の影から様子を窺う。

 目の前に立ったユイが、身を屈めて手を伸ばしてきた。
 その手を素早く掴み、ロイドはユイをベッドに引きずり込む。


「ちょっと! ふざけないで」


 空いた腕を突っ張って逃れようとするユイを、ロイドは更に引き寄せ、足先で靴を脱がせて床にバラまいた。


「ふざけてない。ゆうべはお預けだったしな」
「何言ってるの、朝っぱらから!」
「関係ない。今日は休みだ」


 完全にベッドに引きずり込んだユイを、身体の下に押さえ込んで、ロイドは強引に口づけた。

 少しして、ユイは抵抗を止めた。ロイドは唇を離し、耳元で囁く。


「ユイ、愛してる」


 そのまま首筋に唇を滑らせる。