翌日、国王と王子に挨拶を済ませ、蒼太を連れて研究室に行った。

 ロイドは蒼太にいろんなマシンを見せて説明をする。
 二人でなにやら難しい話を始めたので、結衣はいつもの窓辺の椅子に座り、小鳥の頭を撫でていた。

 そこへ研究室の扉が開いて、王子がラクロット氏と共に、紙の束を振りながら入ってきた。


「ロイド、お願い事を書いて」
「あぁ、もうそんな時期でしたか」


 つぶやきながらロイドは、王子の方に歩いていく。
 蒼太もその後について、こちらにやってきた。

 王子は紙を一枚ロイドに渡し、結衣と蒼太にも差し出した。


「はい。ユイとソータも書いたら? お祭りだし」
「お祭り?」


 結衣が首を傾げると、横からロイドが説明した。