「詰めてないわよ! ただ、このブラ、ちょっとカップが厚手だから……って、どうだっていいでしょ?!」


 結衣が怒鳴ると、蒼太はしげしげと結衣の胸を見つめる。


「へぇ、ブラでそんなに変わるもんなんだ。騙されないようにしよっと」


 結衣は羽織ったシャツの前を合わせて、胸を隠した。


「あんた、大きい胸が好きなの?」


 結衣の問いかけに、蒼太は照れくさそうに笑いながら言う。


「そりゃあ、大は小を兼ねるとか、大きい胸は七難隠すって言うし」


 七難隠すのは色白ではなかっただろうか。