五日後の夜、ロイドはいつものように、結衣の部屋に現れた。

 結衣が蒼太に連絡するため、携帯電話を取り出すと、ロイドはその手を掴んで引き寄せた。

 結衣を腕の中に捕まえて、ロイドは素早くメガネを外す。


「ちょっと! 蒼太に連絡しないと!」
「後にしろ」


 抵抗する結衣に有無も言わさず、ロイドは強引に口づけた。

 しばらくの間、思う存分キスをすると、ロイドはようやく結衣を解放した。
 結衣はロイドの胸を叩いて、身体を離す。


「もう! いつも唐突で強引なんだから!」


 結衣が睨むと、ロイドは余裕の笑みを浮かべて見下ろす。


「そんな顔して、口先だけで怒っても説得力ないぞ」