ゴミを片付けて戻ってくると、ロイドが目を覚ましていた。


「水飲む? それとも何か食べる?」


 結衣が尋ねると、ロイドは天井を見つめたまま真顔で言う。


「おまえが食べたい」
「却下」
「じゃあ、水」


 結衣はコップに水を汲んできて、ロイドに差し出した。
 ロイドは身体を起こして、それを受け取り一気に飲み干す。

 ベッドの縁に座り、結衣はロイドの額に手を当てた。


「まだ熱はあるけど、少しは元気になったみたいね」


 コップを枕元の棚に置き、ロイドは結衣を抱きしめた。