ふと見ると、蒼太は目を丸くしたまま、ずかずかと部屋に上がり込み、早足でロイドに歩み寄った。
 そして、不躾なほど間近で、ロイドの顔を見つめる。


「ロイドって……。もしかして外国人? この金髪、本物? 目もカラコンじゃないの?」


 ロイドは眉をひそめて顔を引いた。


「何を言っているんだ?」


 結衣は二人の間に割って入ると、蒼太をロイドから引き離した。


「ちょっと、蒼太。離れなさいよ。全部本物よ。ロイドは外国人なの」
「外国人のカレシ?」


 興奮したまま蒼太は結衣に尋ねる。
 結衣は少し躊躇(ちゅうちょ)した後、頷いた。