ホワイトウルフ




「あれは・・・一葉くん・・・?」


一葉広樹(カズハヒロキ)くん。


中1のとき、私は一葉くんに告白されて断ってしまった。


それ以来、ひと言も話さないでいた。


(もしかして・・・一葉君まで・・・?)


右手には、確かに凶器を持っていた。


鋭くて長い、まるで忍者が持つ短刀のような包丁。


「けっけっ警察・・・っ!」


私はカバンから携帯を出そうと思っていたけれど、よりによって今日携帯を家に置いてきてしまった。


そして私が動かないうちに、一葉くんは私の所に走ってきた。


(嘘・・・だれかっ・・・!)


私は必死で走った。