私は自分の着ていた服を引きちぎり、その布で足の傷口を覆った。 布を結ぶと、白狼は立ち上がって弥生山に行こうとした。 「待って! 今弥生山に行ったら、またあの狩人さんに今度こそ捕まっちゃうかもしれないよ! 良かったら、私の家においで・・・!」 私はなんとか白狼を助けたくて、そんな声をかけていた。 白狼は、まるで私の言葉を理解したかのように、少したたずんだ後私の元に歩いてきた。