ホワイトウルフ




カサカサ・・・


草を踏む音がして、周りを見回した。



すると、大きな白い何かが暗闇の奥へ走っていくのが見えた。


(もしかして・・・白狼・・・?


助けてくれたの・・・?)



「純子お姉ちゃん!  純子お姉ちゃん!」


「・・・ん・・・」


「純子お姉ちゃん!?」


「あれ・・・?   奈緒ちゃん?   ってなんでこんな所に・・・。」


(覚えてないんだ・・・。)