ホワイトウルフ



月の明かりが、今度は純子お姉ちゃんが右手に持ってる何かを銀色に光らせた。


(ほっ・・・包丁!?)


「おっお姉ちゃん!!  やめてっ!!」


私の言葉は届いて無く、純子お姉ちゃんは包丁を振りかざした。


「やめてっ!」


私は横に避けると、持っていた包丁は私が今座っていた場所に突き刺さった。


(どうしちゃったの・・・!?)


私は左肩の痛みを我慢しながら階段を駆け下り、家の外に飛び出して走り出した。