『気にしないって…十分気にしてるんじゃん!紗英が言えないなら私から直樹君に言ってやろうか?』



「ぐすっ…いらない…直樹、そういうの嫌がるから…」




だからいいんだ。気にしないでいるんだ。
そうすれば、直樹とまだ繋がってられるから。



たとえ肩書きだけの彼女だとしても。





『わかった…もう何も言わないから…紗英って言い出したらきかないもんね。
でも辛くなったらいつでも言いな。その時は私ががっつりあの女にも直樹君にも文句言ってやるから。』




「うん、うんッ!ありがとぉ…」





『あ〜泣かないの!!気にしないんでしょ!?だったらもう泣くなっ!!』




頷く私をぎゅっと抱きしめてくれる真理。



ありがとう。


私…負けないから…!!