とりあえず止まりかけた呼吸を整えてから、相手を見据える。



魔王は払われた手をさすっていた。

顔をしかめている。







「どうした?早く行くぞ。」



「行くわけないでしょっ!?」



「…?何を言っている?俺がお前を天文部の記録係に推薦した。」






今度は本気で不思議そうな顔をしている。


子どものようなその表情になぜか沸々と怒りがわいてくる。






「だから何?私は何も言ってないじゃん!世の中の全部があんたの思い通りになる訳ないでしょっ!?」



「お前の意思は関係ない。」



「はぁ?」



「言っただろう、決定事項だ。」