「5、432…」
制服の襟を掴まれて
この人本気だ!!と危険を察知。
「と、藤堂!!藤堂 宙先輩っ!!」
咄嗟に名前が口から出てきた。
出てきてくれてよかったぁ…。
「分かってんじゃねえか…、なぁ?」
「ハイ…すみませんでした…」
「分かってんならさっさと行くぞ。」
威圧感に押されて
思わず素直に謝っていたが、
このまま連れていかれては大変なことになる…!
体を引っ張られて反射的に足を踏ん張る。
しかし襟を引っ張られていたので
リボンが首を絞めつけた。
「ぐぁっ…!!?」
「っ…、何してんだバカ!」
魔王がひるんだっ!!
チャンスだ!
制服を掴んでいた手を振り払い、
魔王と距離をとった。


