そして今、私と真希は
麗らかな春の日和を満喫しながら
窓に近い私の席で
真希の作ってきた手作り弁当を広げているのだ。
「あ、この卵焼きおいしいっ!!
でもこっちの唐揚げもおいしいなぁー!
どっちもおいしいから、もっと頂戴?」
「架恋、あんたちゃんと噛んでんの??
絶対、味分かってないでしょ!」
「大丈夫、大丈夫ー!!
真希の作るものは全部おいしいよー!」
「やっぱ噛んでないじゃん…。」
高校に入って
近くのアパートで1人暮らしを始めた私。
登校初日は張り切って
手作りのお弁当を作り、
真希に自慢したりしていたのだが…。
案の定、翌日から
コンビニ通いを始めた私を見かねて
真希が私の分までおかずを作って
持って来てくれたのだ。
持つべきなのは、
優しくて気が利いて料理のできる親友!
「真希~!これおいしいよぉーっ!」
「もう何度も聞くと、感謝が感じられないんだけど…」


