鬼の花嫁







着地して、学校までかけ足で向かう。




「風神さん!
ありがとうございました!」





走りながらそう言う私に、

少し口角を上げ笑いかける風神さん。





お母さんに家を追い出されてから

3日経った今では

あちらでの生活にも随分慣れた。





…いや、この3日間、

高級旅館に泊まった気分だった。



毎日、あの大きな大浴場を独り占めし、

夕飯に伊勢海老や蟹なんかも出てくる。



夢のようにリッチな生活だった。

…太った気がするけど。





3日ぶりの学校…



チャイムが鳴る一分前に教室に入る。




「はぁ…っ間に合ったー…」





ぜぇっぜぇっと苦しげな息を吐きながら

遅刻せずに済み、ホッ…と肩を撫で下ろす。



クラスメイトの視線なんて

気にしない。気にしない。



…あの、お願いだから、

そんな見ないで。