ゆらり……と、

闇の中から現れた狐達





「狐の誇りにかけ、
 鬼へ…最後の決着をつけに参った」





そう言って、

お面を外す無捏灯さん。




「…………!」





お面の下に隠れていたのは…


切れ長の青みかかった藍色の瞳に

サラリ…と風になびく長い黒髪……



美しい無捏灯さんの素顔。




どこか陰があって…

風神さんが青というなら、

無捏灯さんは黒だろう。




風神さんとはまた違った

美形の持ち主だ。