廊下を歩いていると良助くんに会った。




「桜」

「あ…良助くん」




少し微笑んで良助くんが口を開く




「どーした?こんなところで」

「えっと、風神さんにお茶をと思って」




そう言うと優しく頭を撫でられる




…まるで、お前は悪くない、

思いつめるなって言いたげに。




「こっち来いよ」




私の手を引き、

台所まで連れて行ってくれる。





……私と良助くんだけの台所には、

コポポ…とお茶を注ぐ音だけがする