「ん?桜…それ」




急に玲ちゃんに左手を掴まれる。



ふとその手を見ると、

私の薬指にはキラリと光る綺麗な指輪。




あ………忘れてた。





「ふーん?イケメンの彼から?」




ニヤニヤと笑う玲ちゃん



そんな玲ちゃんから

少し乱暴に左手を引っ込める。




「っ…そう…だけど!」

「学校にまで付けてくるなんて
 相当ラブラブじゃん」

「ち、ちが…」





これは、付けてるんじゃなくて

外せないの……!




…なんて言えるわけもなく、

パクパクと口を動かしているだけ。




イケメンの彼に貰ったけどさ、

貰ったというよりは押し付けられたようなもんで!!