「ああ…かつて、鬼や狐以外にも天狗や龍などの郷もあった」
「“かつて”って……」
「滅んだのさ。多くの者が人間と交わり、正統な血を継ぐ者はいなくなった。そして力も消え、今は人となんら変わりない」
そうか……
そういう生き方も………
「鬼もそういう者は少なくない…鬼の道を外れ、人間と交わった者がほとんどだ」
「そう…なんですか」
「だが狐は違う」
眉間にしわを寄せ、
私の手を握っている手に力が入る。
「狐は郷を復興しようと考えている」
「え……」
「狐の郷も段々と正統な血を継ぐ者が減り、今では滅ぶ寸前」
滅ぶ………寸前………


