薬を持ってきてくれた刹那さんに

お礼を言おうと私は声をかける。




「あ、あの!刹那さん!」

「姫様……。護衛の任を預かっておきながら姫様に怪我をさせてしまうという失態…誠に申し訳ございません」

「いえ…刹那さん。ありがとう。私は大丈夫ですよ」




にこりと微笑んで、刹那さんに言う。


きっと刹那さんは、

とても真面目で優しい人だから

すごく自分を責めてしまうのではないだろうか。




思い詰まったように苦笑いを浮かべ、

刹那さんは部屋から出て行った。





「座って…」




そう言って私を座らし、

風神さんがお薬や包帯…

刹那さんが持ってきた箱を開ける。




「腕を見せろ」

「はい…」




布を取って、傷口を見せる