「この女か」

「そうやでぇ。…やっと、見つけたんやから」




夕焼け空が広がる元、

静かに男と女は一人の少女を見つめた。




どこかの制服を身につけ、

歩いている年若い少女。



男達が見つめていることには気付いていない。




男の一人は少女の姿を見て

小さく息を着いた。




「まだ若いな」

「そうやねぇ…あの子、15歳らしいから。そのわりには大人っぽいけど」





確かに、少女にはその年齢に似合った

明るさだとかそういったものがない。




少女の目は、毎日がつまらないと

訴えるような瞳で、どこか冷めていた。