あれから何日か、リハビリのため病院に通い続けたが、みおに逢う事は、なかった。だが、その代わりって言うのは、変な話しだが、病院の帰りにちょくちょく優花に逢うのであった。

『あっ、優貴くん、今日もリハビリ?』
『あぁ~、まぁな。早く治して夏季大会に間に合いたいしな。』
『へぇ~相変わらず頑張るねぇ~。』
『まぁなぁ~根性とあきらめない精神は、誰にも負けないよ。オレのポリシーだからな。』
『へぇ~。』
『それより、今日も、みおの見舞えか?』
『うっうん。』

『それより、みおと話ししたの?』
『まぁなぁ。』
『えっ!?な~んて?』
『ちょっとしたあいさつ程度だ。悪いかよ~。』
本当に、些細な会話だったが恥ずかしさに頬を紅く染めた。

『へぇ~なんだぁ。』と、がっかりした顔で見て来る優花。『じゃあ~。そろそろ、みおの所行くね。』
『あっわりぃ~足止めさせたな。行ってやれ。』
『ええ、行くわ。みお押しファンに言われなくても。』

『うるせえ~。』

優花は、みおの病室に行った。

[トントン]

優花『みぉ~まった?ごめん~。』

みおの母『あっ優花ちゃん、こんにちは。』

優花『あれ?みおは?』
みおの母『優花には、まだだったはね。治療中よ。』

優花『えっ何?』

みおの母『化学療法している。』

優花『えっなんで?』

みおの母『1日置きで放射治療と交互で。』
優花『おばさん、なんで?』
みおの母『みおには、黙っていてって言われていたんだけど…。悪性リンパ腫。』
優花『ええぇ…。何それ??何、えっ分かんないよ。みおは、みおは、みおは?』

みおの母『優花ちゃん、聞いて。大丈夫だからね。だから、落ち着いて。』
優花『…。みおは、知っているんですよね。大丈夫なんですよね。』
みおの母『ええ~、頑張ってるわ。最初は、受け入れては、いなかったけど。優花ちゃん、お願いなんだけど、そんなみおをこれからも支えてくれないかしら。』
『…。はい。もちろんです!』
不安だったが、優花の顔は、決意表明をした。そんな頃みおは、治療が終わり病室に帰ってきた。
看護士『終わりましたよ。気分は、大丈夫です?何かあったらすぐナースコールを押して下さいね。すぐ、来ますからね。』
と、看護士の声があった。みおは、頷いても、苦しそうな状態だった。