オレは1ヶ月頑張ってケガを順調に治して行った。
冬が終わり年明け早々にも、リハビリのため病院に、通い続けた。その頃まだ、愛音[みお]も入院していた。

ある時、病院内の喫茶店にオレが居た時、みおを見た。思わずオレは声をかけた。

『藍沢愛音~』

すると、『えっえっと…!?誰だっけ?』って言われてしまった。

『あっえっ、知らないか!?藍沢愛音さんの隣のクラスのヤツ!じゃあ、だめかな』

『うーん!?』

『三浦優貴バスケ部』

『あっしてる。優花が言ってたわ!2年の球技大会のヒーロー三浦優貴だ。』

『いやぁ~ヒーローじゃあないよ。藍沢愛音さんも吹奏楽で凄いなじゃないか。』

『いやぁ~そんな事ないよ。ってか、今更さん付けは、やめて。むしろ、みおで良いよ。優貴くん。』

『えっ、良いのか!?じゃあ、みお…。』

いきなり、呼び捨てをした。
みおは、なぜか照れていた。『みお…うん。いいよ。それより、なんかあったの?』
『怪我したんだ。去年な。部活の中でミニゲームでな。』
『大変だったね。ごめん。もう、戻るね。』
『なぁ~。まだ入院するのか?』
『うん。…じゃあ。』

これが、みおとちゃんと交わした初めての会話だった。でも、またも、なぜ入院して居るのかは、分からないままだった。