[2425号室 藍沢 愛音]

っと書いてある。

4人部屋に3人の患者さん居て、みおもその一人だったのだ。

『みお、好きなプリン買ってきたわよ。』
『ありがとう。お母さん。…ゴホン。…』
『大丈夫?』
『うん。』

看護士さんの声が響く。『藍沢さん、担当医の先生が呼んでますので、こちらへどうぞ。』
少しの沈黙の後、みおが言った。『私も行くの?』
『いや、みお、お母さん一人で言ってくるわ。』と母は、答えた。

みおが入院してもう2週間目を迎えようとしていた。

(トントン)『藍沢愛音さんのご家族をお連れしました。』

担当医『どうぞ。すみません。ご足労をおかけします。どうぞこちらにおかけ下さい。』

愛音の母『あっ、はい。』
担当医『みおさんは、今日まで肺炎の治療のため入院されていました。様態はきわめて良好です。ですのでほぼ治っておられます。』
母『あっ、えっ、そうですかぁ~。良かった…。でも…みお時々まだしんどいみたいですが。さっきも、咳していましたが。』

担当医『そうですか。お母さん、落ち着いて聞いていただけないでしょうか!?みおさんに精密検査を施したいと思います。』
母『えっなぜですか?』
担当医『率直に言いますね。今回入院中にみおさんの血液検査を二度させていただきました。その事は、ご存知ですね。』
母『はい。』

担当医『みおさんの血液検査の結果、悪性リンパ腫の疑いがあります。まだ、血液検査の結果だけなのでまだ確実には、分かりません。そのためにも精密検査をさせていただきたいと思っています。』

母『えっ、あっはい。…みおには、なんと…言えば。』
担当医『あまり気を落とさないでください。疑いがみえただけでありまだはっきり、してないんです。血液検査だけで確実に分かるとは、限りません。ですので、後ほど、病室にお伺いしますのでその際、精密検査をするとだけお伝えしますので。』
母『はい…。』


みおの母は、疲れきった様な眼差しで待合室で座りこんでいた。

しばらくして、病室に帰ってみるとみおが美味しそうな顔でプリンを食べていた。

みお『お母さん、遅かったね。先生、病室にさっき、きたよ。肺炎は、きわめて良好ですが、念のためもう一度、精密に調べましょう、だって。お母さんもその話ししたんじゃない?』
母『ええ。そうよ』
みお『お母さん、ちょっと、疲れている?』

母『そうかもね。ちょっとあついし。疲れたかな