春の桜、春風

3月は、どこもが卒業シーズンだ。

ちょっと前まで、普通に学校に通っていた。

遅刻しそうな時もあった。
部活が楽しかった。
ケガをしてしまったが…。

初めて恋をした。

青春時代だった。


『卒業…早いね。』
『あっという間だね。』
あらゆる所で声がする。

式が始まった。

結構寒いからストーブが焚いてある。

凛とした空気がしている。

『藍沢愛音』と呼ばれた。
そこには、涙があった。
一年間入院して奇跡的にここにいる。本当に大変だったと思う。お母さんにも涙が流れていた。

もちろん、親友の優花の目にも涙があった。

それぞれの名前が呼ばれ代表者が卒業書をもらいに行った。

普通泣けない、校長の話しで泣く奴。

下級生の言葉で泣く奴。
同じクラスメートが答辞するだけで泣く奴。

結構、卒業式は、いろいろ起きて大変だ。


そろそろ、退場だ。キョロキョロ見渡すと、やはり一番泣いているのは、担任達だった。
サプライズで花束贈呈されれば、泣くだろ~。みたいな感じだ。
だが、やはり、オレら生徒が一番泣いているみたいだ。
[旅立ちの日に]を吹奏楽部が演奏してるんだから。
まぁ~懐かしさが重なりすきで、泣いている奴もいるのだが。


でも、門を出るまで終わらない。

最後の授業だ。

一番印象に残る言葉を担任は、言った。

『立派な大人になっても私より先に死なないでくれ。』

なぜか、すげー泣けてきた。

最後に一言
『今まで本当にありがとうございました。』っと言う生徒の言葉で卒業式は、終わった。