夕方5時

何人かは、出ないがエントリーは、それでも結構いた。

ちょっと気になった点だが、何を見て採点をするのか?


エントリーナンバーごとに呼ばれて滑りにリフトまで行く。割に、皆やる気があった。

『頑張るぞ~!!』っとか、『優勝したら何をくれるんだ~!!楽しみだな~!!』とか…

友達同士の奴、恋人同士の奴、部活仲間でペアを決めた奴、ぞろぞろしている。


やっとリフトに乗る。久しぶりに二人だ。

『ねぇ~優貴~!!』
震える、みお。
『う~ん何?大丈夫?』
『高いね~。こっ怖い。』
どうやら、高い所が苦手みたいだ。
『みお[愛音]、オレだけを見てな。大丈夫だから。』
『うん。見てる。』

みおの手がオレを掴む。よほど、こわいのか…。

たどり着いた。

『ねぇ~優貴~。私のせいでビリとかだったらごめんね。』っと謝る。
『大丈夫だよ。まだ始まった訳じゃないんだし。』
『だぁって…。』

出番が回ってきた。

『エントリーナンバー15番ハッピーチーム。』
っとアナウンスが響いた。
チーム名をみおと、優花が勝手に決めてだした。

優花は、吹奏楽部のメンバーである子と滑るらしい。てか、後ろにいるし。

『みお、ファイト!!優貴くん、みおを守るのよ!』っと優花が言う。


照れた。2人して。

アナウンス『それでは、お願いします!』

[3]
[2]
[1]
[ 0]
スタートを切った。

順調の出たし…だった。が、中間地点でみおが…。
倒れてた…。

『みお、大丈夫か?』
『転けちゃたぁ~。』
『わりぃ~飛ばしてしまった。』
『ううん。優貴のせいじゃなぁい。ごめんね。』
『いいよ。立てる?ケガしてないか?』

『大丈夫。尻餅ついただけだから。』

恥ずかしげな顔をしている。ズルいがやはりみおは、可愛いな~。

オレは、後ろを向きしゃがみ込んで言った。
『つかまりな。』
『えっでも…。』

泣いているみたいだ。鼻声だ。
『気にするなよ。オレは、出来だけそばに居たいんだ。二人で完走を目指そう。だから、ほら~。』

再度、促した。

『うん。わかった。ありがとう。』

嬉しそうな感じだ。

おぶって滑る事にした。
『重くない?』
『軽いさ。むしろ暖かいよ!みお。』
『久しぶりに言っていい?』
『何を?』
『だぁいすき!』

身体が暑くなった。