みおの心の声






優貴の御実家、広い…

お風呂場グルグルしてやっとたどり着いた。


広いな~。


和風建築でなんだか、懐かしい感じ。
農家の家っと言う感じがせず、お屋敷っと言う感じだ。


おばあちゃんとおじいちゃんと嘉津さんは寝るのが早いとか。おばあちゃんは、さっきまで付き合っていただいてしまった。テレビの部屋が一番温かいわよ、っとおばあちゃんが私と優花の布団を用意してくださった。
しかも、自由に使って。っと言われた。優花は、遠慮なしでテレビを見ている。

風呂は、木で出来ている。広々とした洋風とは、違うが深さがある。木の温もりが味わえる。
…大げさか!?…いや事実だ。
普段シャワーしかせず、そんなに温もらない私が久しぶりに温もっている。
『どう?熱くない?』
里桜さんの声がする。

『いいえ。大丈夫です。丁度良いです。』っと答える。
『本当に~良かった!』
安心してくださる。

寒いだろうに。スゴいな~っと感心していると、里桜さんが話しかけてきた。



『ねぇ~、ズバリ聞くけど、優貴のどこに惹かれたの?ってか、どこがきっかけ?』

直球だ。てか、いきなり。
優貴も、私に告白した時、確か、いきなりだった気がする。似ている。

『真っ直ぐな所です。』
『確かに。直球勝負みたいな所あるよね。他には?』
まだ聞きますか?まあ、好きだから良いけど。
『優しい所です。』
『やっぱりね。分かる気がする。なんか奴、すぐ、わりぃ~っと謝らない?』
『えっあっはい。』
『あれ口癖だね。昔から喧嘩が大嫌いで、怒らせたかなっと思ったらすぐに謝っていたわ。』
『へぇ~。』
『でも、そのくせ、私が何人かの男の子にからかわれていたらすぐに駆けつけてくれて…「姉貴に手を出すな~!!」っと言って助けてくれるの。それに意外に強くて…。本当よ(笑)。』
『へぇ~。』
『でもそれだけじゃないの。なぜか、喧嘩事の後で、凄く泣くの。なぜか、ごめんよ。助けが遅くて…っと言ってみたり泣きながら殴ってしまった事を悔やむの。それで結局、相手に謝りに行くの。もちろん、「もう、姉貴を傷つけないでくれ。」って言う奴なの。それぐらい、とても優しい奴なの。』

なんか、泣けてきた。優貴がとても優しい人だということ、好きになって良かったのだということを。

『優しいですね。優貴くん。』
『本当にね。』