証、それぞれの道しるべ

っと聞く、姉貴

『愛と音で、みおです。』
『へぇ~。いいね。ゆかちゃんは?』っと優花にも聞く。
『優しい花と書いて優花です。』
『へぇ~いいね。』

ってか、あっさりだろう。もっと言う事があるだろうっとオレは、思った。

『あの~一つ聞いて良いですか?』っと優花が聞き出した。


今は、夕方頃、外は、吹雪だ。朝はあんなに晴れていたのに。


『うーんなにかな?』姉ぶる姉貴。
『聞き難いんですが、優貴くんのお母さんは?』

本当に聞きにくい感じだ。

姉貴が答えた。『2年前に亡くなったのよ。聞いてなかったかな。あのアホ言わなかったんだ。』
『いやそのすみません。』っと横にいた、みおが言った。
『いや良いのよ。謝らないで。悪い事じゃないから。』


そうなんだ。言える時期などなかったし、別に隠しているわけでもなかったのだが……あえて言わなかった。

続けて姉貴は、話した。オレが台所で作っているすきに…
『末期ガン。弱音吐かずにお母さん、頑張って生きてくれたの。でも乳ガンの末期で見つかるのが遅かった。初期だったら良かったんだけど。人一倍働くの好きな人だったから。でも素敵な母でした。 ごめんね。しんみりする話で。 あれ?みおちゃん泣いてるの?』
『っみません。私の父も中3の秋頃、脳梗塞で亡くなったんです。それに、2年前私も病院で入院してたんです。』
『…聞いていいかな?なんの病気?』
『…悪性リンパ腫…でした。奇跡的にも初期段階で2年半たった今、完治しています。まだ通院しては、いますが。』
沈黙があった。

しばらくして、姉が聞き出した。
『そっかぁ~。大変だったんだね。ねえ、みおちゃんは、今を楽しく生きている?』
『はい。』
『精一杯?』
『はい。』
『そっかぁ。良かった!みおちゃん、優貴と一緒に生きてやって。疲れるかもしんないけど、コイツだけは、みおの味方なると思う。優しくすぎるから、みおちゃん以上に泣くかもしんないけど、みおちゃんを見捨てたり裏切ったりしないと思うの!だから、みおちゃん優貴の側にこれからもいてあげてやって。』
『はい!』
『コイツがもし、泣かせることがあるならすぐとんで懲らしめるから。』
『はい。』



なんだか、楽しそうな感じなっていた。