『優貴くんの事が大好きになってしまったの。』
オレも、頷いた。
さっきまで泣いていたのは、オレなのになぜか二人して泣いていた。

ガラス窓に照らせられ光の中で、地べたしゃがみこんでいたオレとみおは、近くのソファーに座っていた。

この時初めて、恋をして、初めて実らせた。
優しくみおを抱き寄せ静かな時を過ごしていた。

『私ね…。』語り出した 。
『ちゃんと、恋とか、したことないんだ。片思いは、あったけど。それに、告白されたのも、初めてだったの。』
『嘘だろう?モテモテだったと思うけどな…!?』
『そんな事ないよ。スッゴい付き合いにくいって言われてたんだよ。完璧みたいだし意外にサバサバしてるんじゃないんか?とか。まぁ、実際お淑やかじゃないけど。みんなとワイワイなんかあんまりしなかったけど。優貴くんは、私のことどうだと思った?』
『いい子って思った。悪い印象は、無い子だし。でも、オレみたいなスポーツしかとりえが、ない奴から見れば確かに付き合いにくいって思ってしまってたな。』
『えっ』
『やっわりぃ~、傷つけてしまったかな!?』
『ううん。優貴くんの事大好きだもん。そんな事で傷ついたりしないよ。』
のろけ話になりそうだ。
『でも、みおの演奏の姿見た時、めっちゃ繊細だなって思った。学校で楽しそうに演奏している姿が見れば見るほど愛しく見えた。オレにとってみおは、初恋なんだ。』
っと直球に話した。そしてまたこうも、続けた。
『オレ、みお[愛音]のそばにいたい。支えるっと言うよりみおが辛いときは、温かな太陽みたいに包んであげたいんだ。嬉しい時は、一緒に笑いたい。どんな、みお[愛音]もオレは、大好きだ。』
2度目の告白だ。
その時、みおは、嬉しすぎてまた、泣き出した。
『みおは、泣き虫だな。』
『優貴くんもでしょ!』
『わりぃ~。あはは。』
『ナニ?』
『わりぃ~。みおって泣き顔も可愛いなって。』
『も~う。私だって優貴くんの泣き顔も好きよ。』

もうノロケだ。熱く話していると日が欠けていた。

『なぁ~みお。』
『なぁに?』
『優貴って呼び捨てが良い!』
『でも~。優貴~!?』
『ああ。』
『優貴~!!』
やはり、のろけていた。
『ハッ、クシュン。』と大きなくしゃみが響いた。ごめんっと照れるみお[愛音]の顔があった。
『わりぃ~。寒いのにしばらくこんな場所にいさせてしまって、マジ、すまん。』
『ううん。そんな事ないよ。