2年の冬
オレ自身、めっちゃ忙しい時期だった。秋季大会で、毎日練習の日々。でも、スッゴく充実していた。

その頃、文化部も、めっちゃ忙しい時期。特に、放送部と吹奏楽部。

大会やコンクール。さらには、文化祭など。忙しい事で溢れている。そんな中、みお達も忙しく部活動をしていた。

ある日の日曜日。その日は、一年に2、3回開かれる吹奏楽演奏会。しかも、レギュラーからまだまだ部活動に入りたての部員の大きな見せ場であり活躍の場。大事な日なのだ。


開演2時間前いつも学校で集まってバスで行くのにこの日は、なかなか出発しない。なぜなら、いつも一番早く来ているみおが、まだ来ていないのだ。あんまりにも遅いので、携帯に連絡したり家に連絡したがなかなかつながらない。心配した、顧問の先生と、優花がみおを迎えに行く事になった。もちろん、他の部員には、先に行ってもらった。まぁ、唯一救いなのは、学校からみおの家は、チャリで5分。なおさら車で迎えに行くから演奏会には、一応間に合うのだが。それでも、優花は、心配だった。ずっと、電話し続けた。そして、やっとのこと、みおの携帯に繋がった。でも、そこにある声は、みお本人じゃなかった。


『優花ちゃん、実は…』
みおの母親と優花の会話の内容なんてオレらには、知る余地など、まだなかった。