そして、オレは走った。チームの和哉からボールを受けドリブルをした。監督の『頑張れ~!!行けよ~!!』が響いた。その時、みおの叫ぶ声が聞こえた。
『いけ~!優貴~!入れ!』

オレは、ゴールポストを決めた。
声援が歓声に変わった時オレは、嬉し涙を流した。
でも、優花は、心配してた。『大丈夫?みお』
『うん…大丈夫。』
『本当に無理しないでって言ったでしょう。』と母に言われてしまった。
ショック顔になってしまったが強く『無理してないし。ただ応援したかったの!』

と、言う会話をしていたそうなのだった。
[終了ホッイスル]

勝ったぁ~。初戦だが、忘れない試合になった。
終わってすぐに、優花と、みおの所に行った。

『わりぃ~マジ来てくれたんだな。優花。みおもありがとうな。』
『当たり前でしょ。約束通り来た!それより、みおに聞くことないの?』
『あっわりぃ~。退院?』
みおは、笑った。『ぷっ。わりぃ~ってクセ?面白い。仮よ。一週間許されたの。』
『そっかぁ、あんがとな。無理させちまったかな。』
『ううん。そんなことないよ。楽しかったし。ありがとう。次の試合は、見に行けないと思うけど、頑張って~。応援してる。』
『オレ、頑張るからな!!』
優花が照れくさそうに声を挟んだ。

『えぇ~、お二人時間ですよ~。てか、優貴くんは、バスでしょうが!ほらほら、早く行く!じゃあね~。』っと追い出されてしまった。
みおは、やきもちのようにすねた顔で『なんか、優花と優貴くん私の知らない内にいい感じなの~?』
慌てる優花『違うし~。てか、あんまり興奮したらダメじゃん。ねぇ、帰ろー。』
『うん、帰ろー。お母さん、帰ろー。』
『そうね。帰りましょう。』

やっと長い大会1日目は、終わりを迎えた。
16対10でオレが初戦を抑えた。


その日の夜、みおは、母と話し合っていた。

『みお~疲れなかった?』
『うん、平気。ねえ、明日は、学校に行きたい。ダメかな?』
『ダメに決まってるじゃない。明日は、ゆっくり休んで!今日は、結構無理したんだから!』
『だから、無理なんかしてないし~!』
『だから、言ってるでしょう、無理したら困るの~。』
親心だ。けど、一瞬膨れ顔をした。でも、いったん呼吸して『もう、無理しないから。』と言い、『ありがとう。』と付け加えた。
そうすると、母は、観念顔で『明後日行きましょう。それで良い?あとは、絶対無理しないこと。