試合は、始まった。いきなり点の取り合いだ。点は、10対10だ。どちら側も興奮覚めやらぬ状況だった。前半が終了した。『おい、どうした?元気ないな?なんで、もっとゴールを攻めて行けよ!もっと走れよ!分かったな!』っと監督のカツがかかった。そして、オレにも。

『優貴な、体を温めておけよ。使うからな!いいか、怖れず進んで行けよ。お前らしいゴール決めな!』
『はい!』と受け答えをした。期待されてるっと思った。

その頃、みおと優花は、こんな話しをしていた。
『ねぇ~優花~。彼氏いたぁ~!?活躍あった?』
『えっ、カレシじゃないし。むしろ、みお押しの子よ。まだ、出てない見たいけど!』
『えっはっ、誰?』
『知らない?みお[愛音]も良く知ってるバスケ部の男子よ。』
『…!?もしかして~くん?』
『セーカイ!ねぇしっかり応援しなきゃ!』

みおは、紅くなっていた。オレは、全く知らなかったが…。

後半戦半ば過ぎたとき、監督に呼ばれた。『優貴よ、隼人と代われ!自分の役目しっかり果たせよ!』
『はい!監督、頑張ります!』
『よし!行って来い!』
気合いを入れて出た。やっと見せ所だ!
『あっ優貴くんだ!!頑張れ~!!優貴くん!!みおも、応援して~!』と優花が言う。半ば強引だが、みおも、『頑張れ~!!優貴くん!!頑張れ~!!優貴くん!!』っと言うみおの優しい声が聞こえた。オレは、かかさず見上げ拳を上げた。
「オレの応援してくれてる。オレがんばるから!みお、優花あんがとな」っと心の中で誓った。
知らず知らずにやる気が燃え上がってきたオレは、必死にボールを追いかけゴールを攻めて行った。でも、なかなか入らなかった。
でも、皆諦めなかった