『みお、良かったね。』っと母は、言う。
『うん。一応ね。』半ば喜びを示すみお。そのニュースを聞いた、優花が駆けつけてきた。
『みぉ~。みぉ~。』
『優花~。聞いて~仮退院出来るんだよ。期限付きだけどね。』
『…!?』
『あっ気づいた?頭はげちゃたから隠してるの。でも、へーき。それより、帰るからには、どうしようかな~。』
『いつ?』
『あした。』
『明日か。じゃあさバスケの試合見に行かない?』
『えっでも、私車椅子からは、降りないでっと言われてるの。無理したら困るからってお医者さんが。だから無理かな~。』
っと嘆いていたら、みおの母が言った。
『お母さんが連れて行ってあげるわ。免許あるんだし。興奮し過ぎない程度で試合見に行きましょう。』っと言った。
みおは、内心心配だったが母が自分の事を思って言うのだから、信じて、『じゃあ~行く。』っと張り切った。
優花も、安心して『やったぁ!私も付き添うから』っと喜んだ。
これがきっかけで、みおと優花は、オレらの初戦の試合に来ることになった。
翌日、場所[中央体育館]朝9時。部員達は、朝から軽い練習。パス回しなど、最終チェック。
『スターティングを発表する。よくきけ~。』
大きな監督の声がした。
オレは、控えだった。正直ショックだった。でも、切り替えいつでも呼ばれても良いように体を温めていた。
その頃、みおと優花は、会場に来ていた。
『ついにきたぁ~!それより優花~誰を応援するの?』
『誰だって良いじゃん。うち高の応援なんだから 。』
『まぁいいか。それで相手強いの?』
『う~ん、どうなんだろう?聞いてないや。試合まで時間あるからメールしてみようっと!』
『えぇ~今!?返事こないと思うよ!?』
『でも、とりあえず。』
一度気になると場をわきまえないのが優花の性格なのだ。
[優貴くんへ
相手チームってどれくらい強いの?]
すごいいきなり。唖然したが返事した。そのへんマメのオレだから。
[優花へ
すげー!べすと4に入るぐらい]
ちょっと適当なメールだが事実だ。
『すげー強いんだって。』と優花は、言う。
『へぇ~。てか、返事きたんだ。試合始まるから集中しないのかな?』
『私がしちゃったから。でも、集中してると思うよ。ほぼ平仮名だし。』
『あっはじまるよ。』
また優花は、メールした。『優貴くん、頑張れ。』オレは、優花の優しいメールを見ていなかった。集中していたから。



