オレは、それを聞いてつい口を開いてしまった。『わりぃ~。ややこしい感じだな。』
『ううん。こちらこそごめんなさい。せっかくお見舞いに来てくれたのに。傷つけて。本当に…私ってバカ。』赤面しながらも、自分自身を責めてる、みおを見ている内に、オレ自身の奥底にあるスイッチが動いた。そして思わず叫んだ。

『オレが、今日見舞えに来たのは、な。それは、な。…好きなんだ。みお、オマエに瞳ぼれしたんだ。… だから来たんだよ。』

オレ、壊れたかも。恥ずかしくなったオレは、出ていった。
ややこしい感じにしたのは、誰でもない、このオレ、だったのだ。

優花が声をかけた。

『もう、帰るの?』
『あぁ~。じゃあな。おばさん、さようなら。』
と、言うと無言でおばさんは、頭を下げた。オレは、そこから逃げるかのように走っていった。