それから一日一日が忙しく、でも、大切に過ぎていた。

ただ変わらない時間を楽しんでいた。

唯一変わったのは、みお。


前より、何か強くなった。何かしら、心配してオレの帰りを待っていた。
だが今は、物足りないぐらいに…。
『あっ、おかえりー。』
まっ、これでもアリなんだが。

病気など感じなかった。

姉貴がいる、町の病気にたまに行くぐらい。余命を宣告されてないようだ。
ばあちゃんと農作業をたまに手伝う事が生きがいを与えているのか。それとも、自然に囲まれているのがよかったのか。

ただ、出来るならこのまま生きて欲しい。


『ありがとう!優貴!』
『珍しい。呼び捨て。』
『あっ、ゴメン。』

『いや。いいよ。むしろ自然だし!気にしてないよ!』

『そう~!』

なんか、はにかんでいた。思わず首もと寄り添ってきた。
本当に甘え上手だ。

『それより、ありがとう!ゆ~くん!!』

『だから、なにがだよ?何もしてないよ。』

『ううん。してるよ!!願い事を叶えてくれたし。思うがままに生きさせてくれてるし。だから、ありがとう!』

『いや~なんも。こっちこそだよ。みお!オレこそありがとうな。』

みお[愛音]の心からの感謝が嬉しかった。